2013年4月30日火曜日

渡辺ペコ「ボーダー」におけるプログラマ描写

「東京膜」「ランダバウト」「にこたま」などで知られる漫画家、渡辺ペコの新作「ボーダー」の1巻が発売された。大学生の主人公が惚れた相手は性同一性障害の元男性だったというもので集英社の「ジャンプ改」にて2011年から連載しているもの。この作品のヒロインである性同一性障害の元男性はプログラマとして働いているという設定で、職場でコーディングしている場面が出てくるのだが、それが非常に現実味のある描写だった。

渡辺ペコ「ボーダー 1巻」より
「ボーダー 1巻」渡辺ペコ著 集英社 2013 58-59ページ

VCSを利用して修正したコードをコミットしている様子を描いている(コミットに「おわり」とルビを振って、ヒロインがVCSを日常的に使用していることを示唆しているのも良い演出)し、編集しているコードは Npgsql を使用して Postgresql に接続する C# のコードであることが確認できる。 漫画、しかも女性作家による恋愛漫画でここまで正確に描写しているというのは異例のように思う。きちんと取材したのか、知人にプログラマがいるのか、本編に殆ど関係ない部分なだけに驚いた。

ボーダー 1 (ヤングジャンプコミックス)
渡辺 ペコ
集英社 (2013-04-23)

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